●睡眠時無呼吸症候群が原因で高血圧になる! ●お薬でコントロールできない高血圧の影には
●睡眠時無呼吸症候群を治療すると高血圧も改善される! ●生活習慣病と睡眠時無呼吸症候群について
睡眠時無呼吸症候群の合併症は高血圧だけではありません。脳卒中、虚血性心疾患や糖尿病などと密接に関係しています。
脳卒中
SAS患者さんは脳卒中になる可能性が健康な人と比べ4倍といわれており、脳卒中患者さんの約40〜90%にSASを合併しているとのデータもあります。SASが脳卒中を起こす原因としては高血圧や血流の変化、血液凝固の亢進などが考えられています。また、SASを合併していた方は合併していなかった人と比べ、発症後の経過が悪いといわれています。
虚血性心疾患
SAS患者さんは虚血性心疾患になる人が3倍であるといわれています。また、心疾患患者さんの約30%にSASが合併していたとの報告が出ています。これは、脳卒中同様、高血圧などが原因や、無呼吸が起こるたびに心拍が上がることによる心臓への負荷、心臓が動くために必要な酸素が供給されないことも原因としてあげられます。
糖尿病
糖尿病患者さんは肥満している人が多いためSASになりやすいと想像できますが、肥満に関係なく無呼吸自体が糖尿病を招くことがわかりました。特に中等症以上のSAS患者さんは、体重や年齢に関係なく健康な方と比較して、約1.5倍、耐糖能異常を引き起こす可能性があることが報告されています。
以上のように、SASは高血圧だけでなく体に様々な悪影響を及ぼす疾患です。現在、SASに心当たりがある方はもちろん、生活習慣病などで医療機関を受診されている方も、いびき、無呼吸、眠気がある場合は主治医の先生にご相談ください。
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